破損された両さん像が修復へ-修繕費用は約40万円

修復工事を行っているサンバ両さん像。マラカスの柄部分は12ミリのステンレスで強化している。

修復工事を行っているサンバ両さん像。マラカスの柄部分は12ミリのステンレスで強化している。

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 4月17日未明に破損された「サンバ両さん像」の修復作業が27日早朝から行われている。

修理前の包帯を巻かれたサンバ両さん像

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 21日夕方以降全国的に報道された銅像は、週末に多くの観光客などの「見舞い」を受けた。中には銅像に花束を持ち込む子どもの姿もあったという。亀有中央商店街の理事長である鳥山太一さんは「この土日には多くの見物客が訪れた。両さんが街やみんなに愛されている証拠。今回の事件ではお騒がせをして申し訳ないと思っている」と話す。

 マラカス部分が破損された銅像は、早朝から銅像を製作した竹中銅器(富山県高岡市)のスタッフが、あらかじめ製作した「マラカス」を取り付ける作業を行っている。マラカスの柄の部分は従来の6ミリから倍の12ミリに強度を増した。

 同社の棚田望さんは「最初の一報を受けたときはショックだった。通常6ミリのステンレスでも構造上では1.5トンの荷重が掛からないと変形しないことになっている。今回は倍の強化を行っており、不測の事態でも対応するようにしている」と話し、「銅像は子どもでも触れてもらえるように手軽なサイズで製作している。この銅像は多くの人に触られることによって、その味わいを増すような素材を使っている。みんなに愛され、大事に使ってほしい」と願った。

 今回の修理について、葛飾区観光振興課の古沢さんは「破損されたままでは危険性もあり、また観光資源としての観点からもゴールデンウィーク前の早急な修理を行いたかった。ゴールデンウィークには安全で楽しい亀有になってくれれば」と話す。破損された修繕費用は約40万円。区は修繕費用を一時的に支払うが、「破損させた加害者への請求を含め、今後の対応策を考えている」とも。

 今週末には「亀有野外ミュージックフェスティバル 」(5月1日)や、「第2回亀有パフォーマンスパーク」(同2日)の開催も予定しており、パフォーマンスパーク実行委員長の鳥山郁さんは「前回の銅像除幕式ではプレイベントとして胸を借りた。今回のイベントでは、銅像のマイナスイメージを払しょくするように頑張りたい」と街の活性化に意欲をみせる。

 銅像は同日夕方までに工事を終え、新たな姿で観光客を待つ。

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