クラシヲ(葛飾区西新小岩4)が葛飾で手掛ける、「猫と暮らすための最適な住宅」をコンセプトとした「necoto」プロジェクトの住宅が猫の飼い主たちから注目を集めている。
同プロジェクトは築20~30年が経過し、競争力の落ちた物件に再び競争力を持たせるための企画の一つとして、同社の杉浦雅弘さんが考案したものだが、今回は新築アパートにこの企画を採用した。施工担当のミサワホーム、賃貸管理担当のハウスメイトパートナーズの3社が協業し「猫が快適に暮らせる住まい」を提供する。
同住宅には、周囲から「猫博士」のあだ名でよばれる杉浦さんが提案した、猫の足が滑らず、吐いた場合に掃除もしやすい素材の床やキャットウォークを常設。外敵から身を守り周囲を見渡せる「見晴らし台」や、猫は臆病な生き物という理由からで階段下に設置された「隠れ家」的スペースのほかにも、部屋の随所に猫と共存するための工夫が施されている。
同区亀有にある同プロジェクトの部屋に入居して1カ月になる、猫のニャ~太くんと暮らす出崎正志さんは、以前住んでいた部屋に比べていたずらが減ったことを喜ぶ。「以前は極力、部屋に閉じ込めるようにしていたが、今は玄関にいてもいいと思える。自分以上に部屋でくつろいでいる」と猫との暮らしについて笑顔で話す。
ペット可とされている物件は増えているが、「住宅側では何もしないがペットの飼育は可能という場合が通例」と話す杉浦さん。「今後は曖昧な許可でなく、猫も家族として一緒に住める家が増えてほしい。バリアフリーと一緒」と展望を話す。