水元にある剪画アート&スペース(葛飾区東水元2)で現在、「剪画using因州和紙part2」展が開催されている。
剪画(せんが)とは、紙をナイフで切り抜き台紙に貼り付けることで絵画に仕上げたもの。切り絵の一種ではあるが、ナイフを切って絵画にするという点に剪画の特徴がある。同スペースでは毎週木曜・土曜に剪画教室を開くほか、年に5~6回、テーマごとの作品の展覧会を開いている。
今回のテーマは「因州(いんしゅう)和紙」。同スペースを主宰する小野寺マヤノさんが、昨年夏に鳥取県鳥取市内に滞在して紙すきや制作活動を行った際に入手した因習和紙を題材にしている。小野寺さんをはじめ、教室の生徒や剪画仲間の作家の作品22点が並んでいる。
「2014年にも因州和紙を扱った展示を行ったが、現地の方との1回きりの関係にせず、継続した交流をしていく過程として今回も因州和紙をテーマにした」と小野寺さん。素材そのものがテーマのため、落水紙やもみ染紙といった和紙独特の風合いや色味を生かした作品作りが見所だという。
同スペースを開いて今年で11年目。「ここだけでなく、水元に拠点が生まれ回遊していける線が生まれれば、水元ももっと面白い場所になるのでは」と、まちの可能性にも思いを寄せる。散歩がてら気分転換や非日常のひとときとしての場所を提供しながら、「作ったり、見たり、話したりと、剪画を通じた交流の場にしていきたい」と話す。
営業時間は12時~18時。日曜・月曜・火曜定休。7月2日まで。