米粉の焼き菓子店「パティスリ Arti(アルティ)」(葛飾区高砂3)が葛飾・高砂にオープンして、12月1日で1カ月がたった。
「パティスリ アルティ」お薦めの「玄米粉カヌレ」「米粉のシュークリーム」
店主でパティシエの小野坂桂子さんは米どころ・新潟の出身。両親は米菓工場勤務。農業高校時代から米粉の研究を行い、「米粉の可能性を広げたい」という思いから、都内を中心に約3年、自ら作った米粉の商品を各地のイベントなどで販売。「2023ジャパン・ケーキショー東京」では、「国内産米粉を使った焼き菓子部門」で銅賞に輝いた。「イベントでは限られた日や場所でしか商品を届けられない」という思いがあり、「いつでも、誰でも楽しめる場所」として今回、実店舗のオープンに至った。
店名の由来について、小野坂さんは「『アーティスト』のことをフランス語で『アルティスト』と呼ぶ。アルティストを目指しているが、夢の途中なので間で止めて『アルティ』にした」と話す。店舗については、かつて立石に住んでいたことがあり、葛飾の下町の雰囲気が好きで高砂を選んだという。
店内ではクッキーやマフィンなどの焼き菓子のほか、ケーキなどの生菓子も販売する。商品には小麦粉を一切使わず、新潟産の米粉をメインに、国産のものを5種類以上、使い分けているほか、きび砂糖や発酵バターなども、「こだわりの素材を使う」という。「小麦の代用としてではなく、米粉だからこそおいしいと思える菓子を提供したい」と小野坂さん。「お薦め」は「玄米粉カヌレ」「米粉のシュークリーム」(以上400円)。シュークリームは注文を受けてからクリームを充填(じゅうてん)する。
今後について、「これまでのイベント販売では地域になじむことが難しかった。アルティを地域になじむ街の店にしていきたい」と意気込む。
営業時間は11時~19時。月曜~水曜定休。