テクノプラザかつしか(葛飾区青戸7)で12月20日、「第10回劇団よしもと葛飾座」の公演が行われた。
葛飾区の産業振興と世代間交流を目的に、2016(平成28)年に始まった同公演。10回目の節目を迎えた今回のタイトルは、「あの日の笑顔を取り戻せ 消えたビデオを追いかけて」。余命わずかな祖母のために、古いビデオに記録されていた葛飾区青戸の祭りを現代で再現しようと、葛飾区民が一致団結するストーリー。本格的な漫才、懐かしのコントや歌、子どもたちによるペンライトを使ったダンスなど、バラエティー豊かな構成で会場を沸かせた。
同劇団は、書類審査やオーディションで選ばれた9歳~69歳の区民と、よしもと芸人で構成。参加条件は「地元が好き」であること。よしもと芸人を含めた総勢30人が迫力のある演技で会場を盛り上げた。
第1回から出演し続けている藤本健太さんは「10回連続で参加している葛飾座は、自分にとっての生きがい。今回は節目となる公演で、これまで共に歩んできた劇団員の方との絆を感じる公演だった。本番直前に配役が変わるトラブルもあったが、それも含めて皆で盛り上がれたのが最高だった」と振り返る。
よしもと芸人の芦澤和哉さんは「今回は稽古日数が非常に短く、初めて全員で通し稽古ができたのが本番当日という異例の事態だった。幕が開くまで不安もあったが、舞台に立った皆さんのパワーが素晴らしく、自主練習の成果がひしひしと伝わる公演になった」と出演者の熱意をたたえた。