3月11日の震災後、高齢者の独り暮らしも多い足立区の高層住宅地では自主ボランティア活動が行われている。
1,374戸の戸数を有する大谷田一丁目団地(足立区大谷田1)では震災による大きな被害はなく、一部で水漏れがある程度で済んだ。同団地を管理するUR都市機構東日本支社総務企画部総務チーム広報担当の金子定彦さんは「一部の壁に塗りもののはげ落ちなどが見られたが、エレベーターにも被害はなく、建物に安全上の問題はない」と話す。同団地管理センターでは現在、住民の要望に応え、修理を手配している。
同団地に隣接する築34年の14階建てマンションでは震災翌日、自主的に20人ほどの住民が管理センターに集まり、管理などの仕事を住民たちで分担した。震災当日に上階の水漏れで浸水した一人暮らしの高齢者の掃除を手伝うなどの活動も行った。活動を手伝った住民の一人は「地震後、全住戸を訪ね声をかけて安全を確認して回った。電気温水器の不具合による水漏れ対処など、プロに頼まなくては直せない箇所もあるが、我々にもできることはある」話す。
また今後については「スーパーの配達サービスが休止中のため、買い物に困っている世帯も増えてくる。互いにできることがあれば助け合っていきたい」とも。