9月22日・23日に行われた葛飾総合高校(葛飾区南水元4)の文化祭「葛希祭(かつきさい)」に巨大プラレールが登場した。
産学連携を重視する同校の文化祭では、地元企業とともに創り上げる企画が多い。文化祭は6回目を数え、今年は「Creation=創造」をテーマにクラスや部活動、区内企業の有志など約70組が企画発表を行った。
今回、巨大プラレール作りを企画したのは工業科の生徒20人。プラレールを立体的に組み上げる技術を持つ「一畳プラレール」の岩崎哲哉(ぺたぞう)さんに依頼し計画した。
準備過程で、東京ビックサイトで行われた「国際鉄道模型コンペティション」に出展する岩崎さんの作品の手伝いに同校の水田圭さん(18)と菅野輝さん(18)も参加するなど、生徒が一致団結して真剣に取り組んだ話なども披露された。
学園祭中の完成を目指し、22日午前中から岩崎さんの指示の下、プラレールの組み立てを開始。約67平方メートルの教室に、縦2メートル、横5メートル、高さ2メートルのプラレールを約4時間かけて完成させた。プラレールは2メートル四方の島を2つ作り橋を渡す設計。プラレールは自由に触ることができ、間を通り抜けることもできる。見学に来た保護者からは「すごい」という声が上がった。
組み立てに参加した同校3年の古山颯太さん(18)は「小さいころ遊んだ覚えがあり、とても懐かしい。こんなに大きなものを作り上げる過程を間近で見ることができ感激」と振り返った。
工業科教師の石塚正紀さん(40)は「大きい作品をお願いしたが、これほど大きなものができるとは思わなかった」と驚く。「計算された複雑な組み立てを生徒に見せることができた。巨大なものを作るには時間はかかるが、大きな達成感を得られる。生徒たちにそれを味わってもらえたと思う」とも。