暮らす・働く

堀切中OBの史跡案内が人気に-10月開催の会は早くもキャンセル待ち

江戸歴史散歩会のメンバー

江戸歴史散歩会のメンバー

  • 0

  •  

 堀切中学校(葛飾区堀切1)同窓会が主体となり運営する街歩き「江戸歴史散歩会」が、10月の開催を前に既にキャンセル待ちという状況となっている。

[広告]

 同校の同窓会は32年の歴史を持ち、母校や地元の行事と積極的に関わる活動を行っている。地域活性化を目的にしたイベントを自ら企画することも多く、これまでに「堀切大だこ揚げ大会」などを実施している。

 同イベントもそうした活動の一環で、一般の参加者を集って江戸の歴史や文化に由来のある史跡を訪問する内容。コース設定や下見、パンフレットの作成や地図の作製、当日のガイドや世話役なども全て同会のメンバーが行う。2008年11月に初めて開催した同イベント第1回の一般参加者は2人だったが、同校の卒業生を中心に次第に評判を呼び、今年累計参加者が1000人を突破した。

 コースは、平将門の首塚(千代田区)や、板垣退助の墓(品川区)などの有名な史跡のほか、「貧乏神を祭る神社」など独自のテーマで巡るツアーも人気。今年の1月には、同校の同窓会発足30周年を記念した「堀切の旧跡を訪ねる」特別企画も開催された。

 同イベントは年3、4回のペースで行われ、毎回定員に近い50人前後が集まる。特に、都外で行われるバスツアーは通常を上回る人気で、開催の数カ月前にはキャンセル待ちになるという。10月開催予定のバスツアーも5月の発表後すぐに定員に達した。

 同会の一員であり、堀切中の校長に就任したこともある深澤孝二さんは、その魅力について「ガイドである高田喜一郎さんと星野肇さんの知識が広く深いことが特徴。江戸時代の生活様式や伝承、芸術分野に精通しているため、さまざまな角度から歴史を考察することができる」と話す。「例えば、江戸時代の平均身長は154センチ。そこから刀の長さや当時の乗り物であるかごの大きさを推察する。あらゆる切り口で興味を引き付けるため、参加者の評判はとても良い」とも。

 高田さんは江戸時代の歴史に没頭した経緯について、「私が綾南小学校の学生だったころ、教室が足りなくて図書館で授業を受けていた。その時は休憩中に江戸時代の写真付き文献資料をよく眺めていた。思えばあれがきっかけだったのかも」と回想する。今後の予定については「今は仕事の合間に散歩会の活動を行っているためペースを上げることは難しいが、継続は力なりなので、メンバーみんなで楽しみながら長く続けていきたい」と笑顔を見せる。

葛経ラジオ
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース