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「土屋製作所」で藤井道人監督が新作映画ロケ-空き時間の工場活用

入念に出演者に指示を出す藤井監督

入念に出演者に指示を出す藤井監督

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 奥戸にある「土屋製作所」(葛飾区奥戸2,TEL03-3697-8145)で8月27日、藤井道人監督の映画「無辜(むこ)の血」の撮影が行われた。

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 同所は50年以上前に創業した鉄工所。建築資材をメーンに製作する一方、アーティストの舞台装置なども手掛ける。社長の土屋修さんは、工場の空き時間の有効活用にロケ地としての誘致も積極的に行っており、缶コーヒーのCMでは俳優の江口洋介さんが訪れている。

 藤井道人監督は1986(昭和61)年生まれの28歳。日大芸術学部映画学科脚本家コース在学中、入江悠監督や鈴木章浩監督作品の助監督として参加。一方では脚本家・青木研次に師事。19歳から映像ディレクターとしてCMやPVを手掛ける。大学卒業後はフリーランスとして活動し、オリジナルビデオ作品やインディーズ長編映画などで企画・脚本・監督を務める。伊坂幸太郎さん原作の「オー!ファーザー」で脚本・監督を手掛け、商業映画監督デビューを果たしている。

 同作品は、女子高生の性的暴行事件と無差別通り魔、交通事故の3つの事件が鍵となり、相互で人間が絡み合う内容で、藤井監督も脚本に参加している。3部構成で、現代、3年前、12年前のストーリーが交差する。

 同日は午前中に3時間ほど、同所の東側作業スペースで撮影。出演者、スタッフ合わせて30人ほどにより、工場長が工員にいじめられる場面が撮影された。

 土屋さんは「空いている時間はどんどん使ってほしい。こういった作業所の誘致が少ないのか、さまざまな作品と関わらせてもらった」と話し、「芸能人が来ると社員も喜ぶからね」とほほ笑む。

 映画は来年完成予定。

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