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日本文化の祭典「Japan Expo」、米国で開催-葛飾の伝統工芸士が出展

展示された「両界曼荼羅」を見る観客

展示された「両界曼荼羅」を見る観客

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 アメリカのサンフランシスコ州にある「サンマテオ・イベントセンター」で8月22日・23日、日本博覧会「Japan Expo USA」が開催され、葛飾区の伝統工芸士・柳富治さんの作品が出展された。

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 同イベントは、漫画、アニメ、ゲーム、音楽などの大衆文化や、書道、武道、茶道、工芸などの伝統文化など、日本文化が一堂に会する世界有数の見本市。フランス発祥のイベントで、昨年7月にパリで開催された時はおよそ25万人が来場した。今年で2回目。

 伝統文化パビリオン「WABI-SABI」では、書道や日本画、水墨画などの日本の伝統美術と、和紙や古布、染織などの手工芸品、陶芸や張り子などを展示。書道や茶道のステージパフォーマンスやワークショップなども開かれた。

 同パビリオンには、区内の伝統工芸士・柳富治さんの銅板仏画「両界曼荼羅(りょうかいまんだら)」も出展された。柳さんは東京都の優秀技能者(東京マイスター)の称号を持ち、エッチング技法と塗装の彩色技術を組み合わせた「腐食彫刻」技術を編み出した。大日如来を腐食彫刻で制作し、菩提(ぼだい)寺に奉納したことが評価され、国宝・小嶋曼荼羅を20年の歳月をかけて復刻・奉納。2004年、パリのルーブル美術館で開催された「美の開放」展で芸術大賞を受賞。その技術と作品の世界観は国際的な評価を集めている。

 会場を訪れた来場者からは、「高度な手腕と専門的技術が要求される素晴らしい芸術。とても繊細」と高く評価する声が多く聞かれた。柳さん「エッジングという西洋の技術を使って新しいジャンルを独学で編み出した。今回の出展がアメリカの日本文化ファンにとって、その技術、美しさ、曼荼羅の世界に触れる良い機会になったのでは」と話した。 

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