綾瀬産婦人科(葛飾区小菅4、TEL 03-3838-8151)が「産後ケアセンター」を立ち上げ、2カ月を迎えた。同施設は、国内初の医療機関発「産後ケアセンター」としてその取り組みが注目を集めている。
現在、母親の産後体力回復や育児支援を目的とした入院、母乳外来、アロマトリートメント、スタジオを利用したプログラムなど実施している同施設。それぞれの目的に合わせ、さまざまな角度から母親の育児を支援。看護師の渡邊さんは「自分らしく育児をするために、不安や悩みのあるときはぜひ気軽に来てほしい」と話す。同施設のスタッフは20人で、そのほとんどが経産婦だという。
日帰りから利用できる「入院」は、母親とその家族を対象とした育児サポート、乳幼児のケア、母親のケアなどを行う。「それぞれ抱えている不安や悩みが違うので、まずは具体的な話を聞いてから、その母子に合ったスケジューリングとケアプランを組んでいる」と渡邊さん。「最終的に育児に自信を持って、自宅に帰ってもらうことがわれわれの使命」。利用者の一人は「個室で家族も含めゆったりと過ごせるし、具体的な不安や悩みを聞いてくれ、24時間体制で母子に寄り添ってサポートしてくれる」と話す。
産後の悩みとして多い心身の変化。心身を「整える」ことを目的としたさまざまなプログラムも地下1階にあるスタジオで行っている。妊娠期、産後期、それぞれを対象とした月2回のヨガや、0歳児を対象とした月1回のベビーマッサージなど。産後リカバリークラスに参加した母親からは「慣れない授乳や毎日の抱っこのせいか片方の腰が痛んでいたが、骨盤が整い痛みも和らいだ。つい子どもにかかりっきりになりがちだが、自分にも目を向ける良いきっかけになった」などの感想も聞かれる。ヨガは最大8人、ベビーマッサージは最大10人で予約制。今後、母親向けのさまざまなプログラムを開き、スタジオの稼働を増やしていく予定。