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葛飾で日本の心を伝える「雅轟太鼓」 地元で単独公演

全身の力と魂を込めて

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 かめありリリオホール(亀有3)で5月31日、「みやびとどろき太鼓 五月公演」が行われた。

体力勝負の座り斜打ち

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 同団体は1998年に発足し、地域の祭りを中心として活動。「平和轟(とどろき)太鼓」と「雅(みやび)太鼓」、2つの団体で培われてきた勇壮な響きが、現在の「雅轟(みやびとどろき)太鼓」に受け継がれた。現在は20~30代の若者たちを中心に男女合わせて18人のメンバー構成で、地元の葛飾水元を拠点にさまざまな地域の祭りやイベントに参加し、活動の場を広げている。

 伝統和太鼓を軸に、昔からある古典的な曲やオリジナル曲などを、数パターンあるリズムを繰り返したり独特のリズムを導入したり、独創的な演奏スタイルが特徴。

 同会場での公演は4年ぶり。当幼児からシニアまで幅広い年齢層のファンで会場はほぼ満席となり、迫力ある演奏に観客の目はくぎづけになった。演奏された曲は全13曲。太鼓の並べ方やたたく姿勢は曲によって異なり、平打ち、斜打ち、櫓(やぐら)横打ち、座り斜打ちなど、多種類のコンビネーションで展開。総打数は約10万打に及んだ。曲名「風馬(ふうま)」では、風を切って馬が駆け抜けていく様子を両面横打ちにより表現。見る人の腹の奥まで響き渡るような太鼓の音が、壮大なイメージを膨らませた。

 家族で鑑賞した徳増加奈子さん(39)は「今まで見たことがない新しいスタイルで、迫力とスピード感に圧倒された。楽しんで演奏しているのが伝わってきた」と感想を語った。

 同団体会長の大川修一さんは「以前、浅草三社祭や六本木ヒルズでの演奏を見て、もう一度生で見てみたいと来てくれたお客さんも多くうれしかった」と公演成功の喜びを語った。

 大川さんは、15年ほど前から町会や商店会、子ども会、小学校のクラブ活動でも和太鼓の指導を行っている。現在6団体が加入している「葛飾太鼓連盟」の役員も務め、「葛飾区民文化の発展と向上および青少年の健全育成、そして、これからも力強い太鼓の輪が広がることを期待している」と熱意を見せる。「今後も日本の心を伝える太鼓の継承と普及に努め、新たな可能性を引き出す独特の演奏をとどろかせていく」とも。

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