亀有香取神社(葛飾区亀有3)にある石でできた亀の像が紛失していることが5月23日、分かった。
同神社の建立は鎌倉時代の1276年とされており、亀有地域の神社として地域住民だけでなく漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」にも登場した神社として観光客にも人気がある。
今回姿を消した亀の石像は地元の石材店から寄贈されたもので、ここ2~3年の間におよそ6体寄贈されたうちの2体。
大きさはおよそ15センチ程度で、重さはおよそ1キロ。6体はちょうず舎とさい銭箱付近に設置されていたが、5月初旬に、ちょうず舎にあった愛称「ミツヒデ」が、同23日には、さいせん箱付近にあった「ノブナガ」が、それぞれ無くなっていることが神主によって確認された。
今回の事態について、神主の山田佳奈さんは「朝の清掃のときに気付いた。私にとっても地域にとってもかけがえのないマスコットとして愛されてきた存在。とても悲しい」と話す。
この状況をツイッターとホームページで山田さんが発信したところ、多くのコメントが寄せられたという。山田さんは「励ましなどの温かいコメントが寄せられた。無くなった亀の画像を神社で保有していなかったが、ツイッターからのリプライで画像が提供されるなど、多くの人が協力してくれた」と言う。
神社は今回の事態を窃盗事件として捉えず、被害届は出さない方針。山田さんは「ミツヒデとノブナガはきっと散歩に出掛けたのだと思う。残された亀の石像だけでなく、神主など神社の仲間たちが心配している。『散歩』を見掛け、保護した際は名乗らなくてもいいので、ぜひ神社に戻してあげてほしい」と亀の帰りを待ちわびる。