葛飾・立石中央通り商店会の甘味処「舟和」(葛飾区立石1)が4月で77周年を迎えると同時に、福田希衣子さんが3代目店主に就いた。
同店は、浅草の老舗和菓子店「舟和」唯一ののれん分け店。77年前、希衣子さんの祖父が浅草舟和の店主と親戚関係だったことから、本家で修業後、浅草にほど近い立石で同店を開いた。2代目の母、由美子さんは今でも店に立つが、4月に長女の希衣子さんが同店を引き継いだ。
77周年と3代目就任を記念して、同店ではオリジナルTシャツ(2,500円)を制作。当初はスタッフが着用するために作ったが、常連客からの反響が大きく、今では一般販売も行っており売れ行きも好調だという。
名物「芋ようかん」は、本家浅草の製法が変わってしまった今も、同店では創業当時のまま手作りで製造。材料はサツマイモと砂糖と塩のみで、つなぎなどは一切使っていないという。近年は、蜜の多い芋が主流になっていることから材料として使っている紅あずまが高騰しているというが、1本150円とできる限り価格を変えずに販売を続けている。同店では、たてた抹茶を使った「お抹茶ハイ」(450円)などのアルコール類や軽食も提供。約30坪の店内に24席を用意し、甘味などはテイクアウトにも応じる。
希衣子さんは3代目就任に際し、「昔ながらの手作りにこだわっている。これからも絶やすことなく、この味を守っていきたい」と決意を語る。
営業時間は、10時~17時(木曜は15時まで、金曜・土曜は21時まで)。