堀切菖蒲園(葛飾区堀切2)で5月15日、ハナショウブの一番花が開花した。
園内で栽培されているハナショウブは約200種6000株。毎年6月中旬には見頃を迎え、多くの来園者が初夏の風物詩をめでるのが恒例になっている。
今年、一番花として開花したのは江戸系古花の「加茂万里(かもばんり)」という品種。今年は昨年に比べ1週間ほど遅い開花となった。
早生品種のため、毎年、堀切菖蒲園の一番花となる同種。園内に1番から14番まである圃場(ほじょう)の中のいくつかで同種の株を栽培しているが、今年は、毎年トップを競う3番と5番を抑え、4番圃場の中の1株が一番となった。区役所公園管理担当係長の中川智之さんは「今まで4番から一番花が出ることがなかったので、予想外だった」と驚く。
開花が例年より遅かったことについて、中川さんは「昨年の一番花の開花日は5月8日だった。1週間遅れでの開花は5月の気温が上がらなかったことが原因。一番花の後、他の圃場でも次々と加茂万里が順調に咲き始めている。気温が上がれば、より開花するだろう」と期待を寄せる。
毎年この時期になると堀切菖蒲園会場と水元公園会場に分かれて「葛飾菖蒲まつり」が開催される。今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり3年ぶりの開催。会期は5月30日~6月19日。堀切菖蒲園会場では6月5日、オープニングセレモニーや野だて、太鼓の演奏が行われ、6月10日・11日の2日間は19時~21時に園内のライトアップを行う。