葛飾・堀切を拠点に活動する日本初の女性アクロバットダンスカンパニー「G-Rockets(ジーロケッツ)」のドキュメンタリー映画「空へ ふたたび」が9月10日、公開される。
同グループは、体操や新体操などのアスリートとして世界を経験したメンバーが集まり、サークルとして発足。その後、2000(平成12)年にプロのアクロバットダンスカンパニー「G-Rockets」を結成。現在、メンバーは20~50代の23人で構成し、自主公演をはじめ、堂本光一さん主演のミュージカル「Endless SHOCK」やEXILEのコンサート、NHK「紅白歌合戦」など、舞台、コンサート、イベント、テレビと幅広く活動している。
練習は「G-Rockets STUDIO」(葛飾区堀切5)で行っており、代表の山中陽子さんは「空中パフォーマンスの器具をつるす天井の高い建物を都内で探し、現在の鉄工所跡を見つけた。器具をつるせるようにしてくれたのも葛飾の方の協力」と話す。「地元の人とのつながりで、『堀切菖蒲(しょうぶ)まつり』への出演や、小学校で学校公演を行っていたこともある」と葛飾の人への感謝を話す。
2020年に創立20周年を迎え、秋には大きな記念公演を開く予定だったが、コロナ禍のため公演中止が決定。落胆したメンバーたちだったが、その後、緊急事態宣言が解除され、新規感染者数も減少したことから、これまで応援してくれた人への感謝の気持ちを込めて一日だけの「感謝祭」を「かめありリリオホール」(亀有3)で開いた。映画は、「G-Rockets」創立20周年記念作品として制作され、知られざる稽古風景やメンバーの内面に迫りながら、コロナ禍でも希望を捨てないメンバーの姿を追う。
大嶋拓監督は「何があっても明るさを失わず、前向きな姿勢の彼女たちの奮闘を映像に記録したいと思った。長引くコロナ禍で疲弊している今こそ、飛翔を続ける彼女たちの姿を見て、明日への希望や活力を取り戻してほしい」と呼びかける。
映画について、山中さんは「この映画を見たとき、メンバーの知らない面が分かり、改めてとても良いカンパニーだと思った。コロナ禍でたった1回の公演となったが、みんなが寄り添い、ステージに立ちたいという思いを見てほしい」と話す。
上映館はケイズシネマ(新宿区)で、9月16日まで。