アスラボプログラミングスクール(葛飾区東金町1)が葛飾・金町に開校して、7月22日で3カ月がたった。
代表の高井洸烈さんは大学3年のときに地域貢献を目的とした学生団体「カナラボ」を設立。「寅さんサミット2022」に出展するなど、葛飾区内で工作教室やサイエンスショーを始めたが、この活動の中で理科大生がプログラミングを教える「マインクラフトでプログラミング教室」を開催し、好評だったこともあり、小中学生を対象にした同校の開校を決めたという。
高井さんは大学で、医療工学の誤嚥(ごえん)性肺炎を予防する研究のためにプログラミング学習を始めたが、独学ということもあり、かなり苦労したという。「子どもたちにもっと早い段階でプログラミング学習の機会を与え、自分たちのような苦労をさせたくない。小学校や塾でもプログラミングの授業はあるが、経験の少ない先生が教えているケースも多い。それならば年齢も近く、専門的に学んできた理科大生が教えた方が良いのではと思った。4月に海外留学を予定していたが、それをキャンセルし、貯金も開校資金に充てた」と経緯を話す。
同校では、2人の生徒に講師1人が付く。カリキュラムは3つのコースを用意。「マインクラフト」を活用し、プログラミングの基礎を学ぶ「ブロックコーディングコース」、Python(パイソン)というプログラミング言語を使い「マインクラフト」を動かす「Pythonコース」、ウェブ制作向けにHTMLやCSS、JavaScriptを使った「アドバンスコース」の3コース。
教材に「マインクラフト」を選んだ理由について、「マインクラフトは自由にブロックを構築し、建物を建てたりすることができるゲーム。プログラミングの根幹である、人間が楽をする技術ということが感覚的に子どもたちにも伝わるのではないかと考えた」と高井さん。
生徒の様子について、「ゲームをやっている感覚なのでとても楽しんでいる。難しいことがあっても嫌にならず続けてくれている子どもが多く、月に2回のコースから4回のコースに変更したいという要望も増えている。理科大生が行う教育活動に期待していたという親御さんの声も多かったので、やりがいを感じている。一方、さまざまな生徒がいるので、接し方について学ぶことが多い。楽しさと勉強を両立して教えていくことにも日々、試行錯誤している」と話す。
今後について、「葛飾区内であれば、理科大生が通える範囲内でスクールを増やすことも考えている。学生団体『カナラボ』を通して理科大生と関われるイベントを今後も続けていきたい」と意気込む。
開校時間は15時30分~21時30分。日曜休校。