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足立のかばん工房、ランドセル2千個寄付へ-被災者一人ひとりへ届ける

現在も今年届けるランドセルを出荷中の工房。作業の合間に被災地へのランドセルの出荷も行う

現在も今年届けるランドセルを出荷中の工房。作業の合間に被災地へのランドセルの出荷も行う

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 足立区のかばん製造会社「土屋鞄製造所」(足立区西新井7)は3月25日、東日本大震災の被災者に向けランドセル2,000個を寄付することを決めた。

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 同社は1965(昭和40)年にランドセル製造会社として創業。現在はランドセルだけでなく、かばんや財布など革製品を製造し、ネットショップや自社が運営する店舗などで販売している。同社は職人の技術をコンセプトに全て手作りで生産。ランドセルは現在年間約3万個を製造し、全国から多くの注文がある。

 今回の寄付について、同社企画販売部マーケティング課の浦野会里さんは「震災直後から会長をはじめとしたスタッフが自分たちで援助できることを考えていた。ニュースなどを見て津波でランドセルや文具が流されている児童が多いと聞いた。ランドセルを製造するメーカーとして一つでも多くのランドセルを届けることで支援できると思った」と話す。

 同社では昨年モデルの在庫や展示品の中から美品の2,000個のランドセルを用意。「本当に欲しい人に届いてくれれば」(浦野さん)と、ランドセルは被災地からの電話・メールの問い合わせに一つひとつ対応し発送の準備を行っている。「男児や女児、住む地域などを聞いてできる限りの要望に応えたい。ランドセルの中にはノートや鉛筆なども入れ、すぐ使えるようにしている」と話す。

 同社はランドセルの寄付だけでなく、売り上げの一部を義援金に充てることも検討。今後については、「職人の育成を重要視してきた会社なので、今後は東北の職人の技術とのコラボレーション商品などを提案し、東北の被災した職人たちを支援できる企画などを行いたい。一日も早い復旧を祈っている」(浦野さん)とも。

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