亀有香取神社(葛飾区亀有3)で4月1日、入社式が行われた。
同神社は鎌倉時代に建立され、約750年の歴史を持つ神社。現在は唐松範夫宮司さんの家族を中心に街の氏子神社として、地域に根づいた活動を行っている。
今回の採用は5年ぶりで、新卒採用は同神社の歴史でも初のこととなる。
4月1日に同神社の本殿で行われた入社式に臨んだのは、今年奉職についた河野健太郎さん(27)と花田すおうさん(26)の2人。2人ともこの春、国学院大学神道文化学部を卒業したばかりで、唐松宮司の後輩にあたる。
入社式は関係者のみで行われ、神前で今後社会人になる新たな気持ちを込め、柏手をして報告を行った。
採用について唐松宮司は「本来1人を採用しようとして大学関係者を通して声を掛けたが、とても優秀な人材が集まり2人を採用した」と話す。「2人とも性格が異なり、お互いを補いながら成長してくれることを望んでいる」と、2人の今後に期待を寄せる。
「大きな神社で働くよりも、街の神社で氏子や地域の人たちと一緒になってお勤めができれば。今後は街に寄り添うことのできる神官に成長していきたい」と河野さん。花田さんは「子どもたちが大好きで、七五三やお宮参りの参拝客により近づいた接し方ができれば。女性として話をしやすい神官になっていきたい」と話す。
2人の意気込みを聞いた唐松宮司は「地域と密接した神社なので、より気さくに立ち寄ってもらえる場所として2人は頑張ってもらいたい。特に神社の世界は男性社会が根強い世界。花田(さん)には女性としての目線で神社を盛り上げてほしい」とエールを送る。