健康プラザかつしか(葛飾区青戸4)で10月16日・17日、「葛飾区学校給食展」が開催された。主催は区教育委員会、区立小学校教育研究会給食部、区立中学校教育研究会学校給食研究部。
「広げよう! 葛飾の食育」をテーマに区内の小・中学校の給食を紹介する同展は今年で39回目。給食の実物展示や食に関する指導のパネル展示、給食で使用しているパンの展示・配布、給食室で使用される調理器具の紹介などを展開。公立小・中学校に勤務している栄養士が給食に関する質問に応じながら会場を案内し、来場者は関心を深めていた。
実際に提供されている給食の試食も行われ、今回は葛飾の郷土料理「だんご汁」。小麦粉や米粉を練って丸めて、野菜などと一緒にしょうゆ味の汁に入れて煮たもので、古くから受け継がれてきた食文化を伝えるため学校給食に郷土料理を取り入れているという。
だし・スープ、おかず、ドレッシング、デザートまで既製品などは使用せず手作りで「安心・安全でおいしい給食」を心掛けている。献立はご飯が主食で、ラーメンやジャージャー麺、きりたんぽやタコライス、インドカレーとナン、ピロシキとボルシチなどバラエティー豊か。
「保育園の栄養士を務める娘の勧めで来場した」という田中弘美さん(56)は「昔に比べておいしそう。メニューも豊富でこんな給食だったら楽しいだろうな、もう一度小学生からやり直したいです」とほほ笑む。
区立小学校の栄養士・山川真衣子さんは、地域性を生かした給食として「小松菜」を積極的に取り入れているという。地元の農家から直接学校に納品して、給食に使用。各校でメニューを工夫し、パスタやシチューなどのおかずはもちろん、デザートの「小松菜ケーキ」は野菜嫌いの子どもでも食べやすいと好評。葛飾の食育を伝える代表的な食材になっている。
葛飾区教育委員会事務局学務課長・鈴木雄祐さんは「学校給食を通じて、食べることの大切さ、調理や原材料も含めて作る大変さを楽しくおいしく食べながら知ってほしい。作ることと食べることをつなげ地産地消を推進し、今後も葛飾の食育を広めていきたい」と話す。