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葛飾・奥戸の福祉館で秋祭り 自家製造パンに行列も

奥戸に開かれた「やまもも祭」

奥戸に開かれた「やまもも祭」

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 「原町青年寮 奥戸福祉館」(葛飾区奥戸3)で10月25日、「やまもも祭」が開催された。

子どものヒップホップダンスチームによるパフォーマンスも

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 同館は知的障がい者の自立を支援する社会福祉法人。施設を知ってもらおうと始まった当イベントも今年で21回目を数え、奥戸の秋祭りとして定着している。

 同館外で11時、地元の子どもたちによる太鼓サークル「風の鼓(かぜのこ)会」による力強い演奏で祭りがスタート。その後、くす玉が割られ開会宣言が行われると、終日開放となった館内に待っていた客がなだれ込んだ。

 以前から自家製造パンを販売している同館では今回もクリームパンやクロワッサンやチョココロネ、さらには地元生産者から直接仕入れた小松菜をペースト状に加工して丁寧に練り込んだ小松菜パンなど30種類以上の総菜パンを販売し、品によっては売り切れも出るほどの盛況ぶりだった。

 同館の丸山二美(ふたみ)館長によれば、手作りナンに分厚いハムカツをサンドした同館名物として知られるバーガー「ナンカツバーガー」と、葛飾区をホームに立ち上げたサッカーチーム「南葛SC」とのコラボ計画が前向きに協議中だという。

 子どもの目当ては2階のゲームコーナー。利用者手作りによる、大小5つの三角形や四角形の穴に数メートル先からゴムボールを投げ入れるゲームや、カップインするまでのコースがでこぼこしていたり、くねくね曲がっていたりするなど難所の多いグリーンゴルフゲームなどが50円~100円で参加できるとあり列ができた。

 施設利用者を弟に持つという男性は「(弟の)顔を久しぶりに見て安心した。いろいろな人の助けを借りながらも彼なりの自立をしているのかなと思う」。イベントについては、「正直、こういう施設は障害者と関わったことのない人には受け入れにくい部分はあるのかなと思ったが、実際見に来て、地域の人たちと一緒になって街に溶け込んでいることに驚いた。このまま続いていってほしい」と期待を込めた。

 地元の高校生たちもボランティアで参加。パン作り体験コーナーの付き添いをしていたのは修徳高校ボランティアクラブのメンバー。これまでも祭りに参加してきた3年生の女子生徒は「障がい者との接し方など、ここでの活動を通して自信がついた」と話す。

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