映画「男はつらいよ」のロケ地の物産が集まる「寅さんサミット2024」が11月2日・3日の2日間、柴又帝釈天(葛飾区柴又7)周辺で開かれた。
「寅さんサミット2024」山田洋次監督と出演者参加の特別座談会
「男はつらいよ」のロケ地となった地域との交流を目的として開催する同イベントは2015(平成27)年にスタート。毎年、柴又で開催しており、メモリアルイベントとなった10回目の今年は、全国各地から過去最多の26地域が参加し、名産品の販売や観光PRが行われた。
ステージイベントでは「男はつらいよ」公開55周年特別座談会が行われ、山田洋次監督、諏訪さくら役の倍賞千恵子さん、諏訪博役の前田吟さん、「くるまや」の店員・三平役の北山雅康さんによるトークショーが行われた。
山田監督は55年前に公開された第1作目の思い出を振り返り、「前田吟ちゃんがさくらさんに愛を告白したときに、どれだけ吟ちゃんが緊張していたか。若者が恋をするというのはこんなにすてきなんだ」と話すと、倍賞さんも「あのシーンは私もとても好きでした。あんな風に愛を告白されたら、すぐにでも返事をしちゃうと思う」と思い出を語った。
前田さんは当時を振り返り、「博を演じるようになって3年目くらいに、『俺は(芸能界で)食えるな』と思った。仕事の骨子になる大切なものを山田監督に教えてもらいました」と話した。
会場には幅広い世代の寅さんファンが大勢訪れた。家族で寅さんの衣装に身を包んだ20代夫婦は「今は電話やネットですぐ連絡ができる時代。だからこそ直接人に会いに行く寅さんが大好き」と話していた。