亀有で「変顔」を描く画家の個展-「技術と情熱のムダ使い」表現

「夜なべプレイ」と下地さん。

「夜なべプレイ」と下地さん。

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 亀有のギャラリーバルコ(葛飾区亀有3、TEL 03-3601-4121)で7月23日、「下地貴之展~終わらない思春期~」が始まった。

モデルは下地さん本人と下地さんのお父さん(関連画像)

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 画家の下地さんが手がけた作品18点を展示する同展。ギャラリー正面では、下地さん自身がモデルとなった巨大な「夜なべプレイ」が来場者を迎える。作品の多くは自身または身内などをモデルとした「変顔」の油絵作品が多い。下地さんは「知らない人に変顔をお願いするのも難しく、どうしても身内が多くなる。身内の場合だと細部まで確認できるので自然に多くなった」と話す。

 下地さんは東京芸術大学を卒業し、現在は葛飾区に在住。現在まで多くの個展や企画展などを行ってきたが、現在は主に「変顔シリーズ」と自身の体を天使に見立てた「天使シリーズ」を中心に展開活している。

 「ちょっとイラッとする天使」「大きく口の曲がった顔」などを作品にする下地さん。その理由について、「公共施設のモニュメントのような、発信者も受信者も見えない芸術に対してのアンチテーゼ。自分の考えるアートは常に個人発信でありたい。自身と世の中のコミュニケーションとして『笑いで突き破る』方法の一つとして変顔などを選んでいる」とし、「高い技術と情熱を『ムダ使い』している部分に注目してほしい」と笑う。

 以前「売れるアートと、やりたいアートについて深く考えていた」ころがあり悩んでいたという下地さん。「もともと自分はアートで人を笑わせたり楽しませたりするのが自分の力を限界まで達することができる。描きたい・表現したい方向を定め、限界のギリギリを常に挑戦していきたい」と絵画に対する姿勢を明かす。

 近年は変顔や天使だけでなく、自身と生活している犬や猫も描く下地さん。しかし下地さんは「動物は変顔をしないので結局笑いよりもかわいくなってしまう。今後は犬や猫を自分の技術や情熱を使って、どう面白く表現できるかかを考えている」と話す。

 営業時間は12時~19時。水曜休廊。8月3日まで。

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