亀有の17店舗で構成する「亀有食職人組合」が3月2日、葛飾産野菜を使ったイベント「亀有食職人meets葛飾~今度はネギだけじゃないんだから~」を始めた。
同イベントは葛飾産野菜の啓発と、亀有周辺の個人経営の飲食店のピーアールが目的に2009年の夏から開始。年に2度のイベントではトマトや長ネギを使い、各店がオリジナルのメニューを提供。期間中、利用客に周遊してもらいヱビスビールのプレゼントする企画なども行う。
今年は亀有の17店舗が参加。個人経営の飲食店が中心で、業種も焼き鳥店・中華店・カフェ・焼き肉店など多岐にわたる。メニューも合計21品をそろえ、今後も野菜を使った新メニューを発表する予定。新メニューはウェブやフェイスブックなどで告知する。
同企画は、水元で代々農家を営んでいる藤田太一さんから小松菜を仕入れる。今回の企画に協力した藤田さんは「亀有の飲食店で地域野菜を使っているポスターを見て、自分も協力したいと思っていた。今回は自分が作った小松菜がどのように調理させるかとても楽しみ。収穫から料理までも短期間なので、味も一段と違うと思う。個人的にも、使ってくれている店を回ってみたい」と話す。
今回は17店にネギ・小松菜などを供給するため、葛飾野菜を取り扱っている「関口青果店」(柴又1)に流通と野菜の目利きを依頼。同店の亀田俊雄さんは「今回の取り組みで、葛飾で野菜が作られていることを知ってもらえればと思い参加した。亀有だけでなく、葛飾中でこのような動きになってくれれば」と話す。
今回のイベントに関して、同組合会員で、イベントの呼び掛け人でもある「Ramen&Dining kamezo」(葛飾区亀有3)の下田剛さんは「今年のネギはとても甘みがあり、小松菜は生で食べても深い味わいがある。どの料理人も鮮度のいい地場産野菜を利用して工夫をしている。1店舗だけでなく、さまざまな店に立ち寄って味を知ってほしい」と話す。
今回の取り組みについて、同組合事務局の榎昭裕さんは「ここ数年の不景気や昨年の震災の影響などで、地域の飲食店の営業は厳しい状況が続いている。店舗の努力にも限界があり、これからは各店舗の協業が必要。今回の企画を通して、地域野菜とコラボレートした食の街というブランド化を進めていきたい。今後もさまざまアプローチで展開していく」と、次回以降の継続も視野に入れた展望を話す。
フェアは3月31日まで。