葛飾区観光協会は12月2日、セキグチ(葛飾区西新小岩5)のキャラクター「モンチッチ」を観光協会広報課長に任命した。
同協会は今年2月、葛飾区の観光PRを目的に一般社団法人として設立。観光情報の発信だけでなく、区内に映画などを誘致するフィルムコミッション事業も行う。
しかしながら、設立したばかりのため協会の区内外での認知度はいまひとつで、広報担当者は「葛飾区の観光をアピールするには、多くの人に知ってもらえる何かインパクトが必要。キャラクターの制作も考えたが、葛飾らしいキャラを模索していた」中で、モンチッチサイドに就任を打診した。
打診に関して、同社マーケティング担当の幡野由紀さんは「葛飾区に会社を置いて90年以上たち、モンチッチも再来年で40年のロングセラーとなるが、葛飾区発祥ということは実はあまり知られていない。今回モンチッチが就任することで、地元である葛飾に貢献できればと思い快諾した」と話す。
当日は、映画「男はつらいよ」で有名な柴又帝釈天(題経寺)前で斉藤勝治会長から任命書が授与され、さらに広報活動に必要な名刺を手渡された。任命後はお披露目として帝釈天境内を参拝し、参道を練り歩いた。併せて、葛飾区のキャラの先輩に当たる寅さん像へのあいさつも。練り歩くモンチッチに多くの観光客が握手や記念撮影を求められ参道もにぎやかに。「国内の多くの世代に愛されるキャラだけあって人気は上々。今後は観光イベントなどに積極的に活動してほしい」(斉藤会長)とも。
広報課長としての活動報酬は葛飾区の名物1年分で、今回の就任式の報酬として草団子を受け取った。幡野さんは「広報課長としての活動を通して、より葛飾名物を知っていきたい」と意気込む。
今後について、広報担当者は「来年の春に完成予定のガイドブックとウェブサイトに関してナビゲーター的な存在として登場してもらう予定」と話す。モンチッチが上司になったことについて広報担当者は「今までの職場で年下や女性が上司になった経験はあったが、まさかモンチッチのようなキャラクターが上司になるとは思わなかった。今後は皆さんに愛される課長のサポートをしながら、葛飾の魅力を伝えていきたい」と話す。