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葛飾総合高等学校で「出張起業授業」-高校生ビジネスプラン・グランプリに向けて

ビジネスプランの授業風景

ビジネスプランの授業風景

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 都立葛飾総合高等学校で10月3日、「高校生ビジネスプラン・グランプリ」の出張授業が行われた。主催は日本政策金融公庫。

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 同コンテストは高校生のビジネスアイデアを募るもので、今回が2回目。活力ある日本を作り、地域を活性化するために、起業家意識を若年層から育てることが目的。第1回は151校、1546件のエントリーがあった。今年は207校、1717件と、前回を大きく上回る申し込み状況となっている。その中で、出張授業の申し込みは132校あった。同公庫広報部の新井健史さんは「ビジネスプランの甲子園のような存在になれれば。そこから創業者が生まれてほしい」と期待する。

 同校では、起業家精神を育てる「アントレプレナー」という選択授業を設置。同コンテストへのエントリーも「アントレプレナー」の一環として応募し、今回の出張授業依頼に至ったという。同授業は同公庫が提供するサービスで、同コンテストに応募する学校に対して、収支計画の作り方をはじめビジネスプランの作成を無料で指導するもの。同校の主任教諭・中川俊明さんは、「起業とは何かを説明するのは難しい。このコンテストは出張授業があるところに魅力を感じた。プロの説明なら生徒も分かりやすい」と参加の理由を話す。

 同授業では「ビジネスプラン作成サポート授業 基礎コース」と「同実践コース」を用意。講師は、同公庫東京創業支援センターの千田賢さんが担当した。基礎コースではコンテストの概要に始まり、ビジネスアイデアの発想の仕方、アイデアをプランに落とし込むための「コンセプト」の考え方などを指導。実践コースではワークを交えながら、商品、サービス、顧客、収支計画を練り、ビジネスプランを作成する方法が伝授された。

 授業を受けた山田勇佑さん(3年)は、「普通の授業では経験できないことを学べて面白い。ビジネスや経営など、大学で学ぶことを今聞けるなんて」と喜ぶ。同じく宮川大聖さん(同)は「ターゲットが大切だと気付いた。 授業を聞きながらビジネスアイデアがたくさん浮かんできた」と目を輝かせる。

 途中、生徒たちが夢を語り合う場面も。「家業の飲食店を継ぎたい」「整骨院を開業したい」「会社ではできないことをやってみたい」など、多彩な夢が広がった。エントリーしたプランについて、梅谷凌平さん(同)は「町を作りたい。東京の一局集中を解消し、地域の過疎化の進む町に集客を図り、住む人を増やしたい。今日の授業を聞いてできそうな気がして来た」と熱く話した。

 同授業を終えて、中川さんは「初の試みだったがやってよかった。来年にもつなげたい」、千田さんは「みんな元気で発想が柔軟。授業はあと2回、それぞれのプランを具体的に詰めたい」と話した。

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