国内でも数少ない男性エステティシャンが開業した「Bali Spa」(葛飾区亀有2)が2月1日、オープン3カ月を迎えた。
同店はオーナーの中村哲也さんが現地で学んだ「バリエステ」のプライベートサロン。中村さんは自衛官、美容師を経てエステティシャンになったという異色の経歴の持ち主。目標は「金持ちになりたい」ということのみで、経歴はそのために自身が選択した過程だという。
美容師になったきっかけは、自衛官時代、基地内のテレビでドラマ「Beautiful Life」を見たことから。「夢をかなえるのはこの道」と感じて美容業界に飛び込んだ。美容師として独立しようとしたころ、世間では美容室が飽和状態だった。その時に読んだ本で、バリ島に住む「兄貴」と呼ばれる大富豪・丸尾考俊さんに興味を持ったという。丸尾さんは映画「神様はバリにいる」の主人公のモデル。
「本当に金持ちになった人に直接会って話をしてみたい」という思いが強くなり、単身バリ島へ。「兄貴に会う」こと以外、特にアテもなかったため、長期滞在するために、ひとまず現地のエステ学校に通うことにした。
バリ島での生活中も、「兄貴」に会いたいという思いは変わらず、独自で面会ルートを開拓。念願の「兄貴」とも会うことができた。現在では数カ月に一度、同店で使用するアロマオイルの仕入れも兼ねて「兄貴」に会いに行くそう。
バリ島での就職も考えたが、現地の経済事情により日本で開業。店舗は中川沿いに建つ一軒家をそのまま施術室として使う。緑の多い立地が「どことなくバリの雰囲気に似ている」と中村さん。男性のエステティシャンがマッサージすることでホルモンも活性化し、女性はより美しくなれるとの考えを持つ。
中村さんは「バリ島では建物の1階が美容室、内部の階段で上がった2階がエステという『美容ビル』のスタイルがスタンダード。日本ではまだなじみのないスタイルなので取り入れたい」と話し、「自分が持つ美容技術とバリエステの技術をうまく合わせ、一日も早く「お金持ちになる』夢をかなえたい」と意気込む。
営業時間は11時~20時。