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高砂小学校で「ふれあいコンサート」 ウィーン・フィルの演奏者が来校

ウィーンフィルで活躍するプレイヤーたち

ウィーンフィルで活躍するプレイヤーたち

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 4月10日、葛飾区立高砂小学校体育館(葛飾区高砂3)で、「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」による「ふれあいコンサート」が開催された。同校の「本物に触れる教育」の一環。

サプライズに大歓声

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 「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」は、ウィーン・フィルおよびウィーン国立歌劇場のメンバーを中心に30人で特別編成されたオーケストラ。同オーケストラによる公演を、トヨタが社会貢献活動の一環として2000年より89公演開催しており、今年も全国6都市(名古屋、仙台、東京、盛岡、福岡、苫小牧)で行われた。

 「ふれあいコンサート」は、その合間に、メンバーが小学校や児童福祉施設などを訪問し、子どもたちと交流する「青少年特別プログラム」。都内で2校の募集枠に同校が応募して勝ち取った。同校では、「コンサート形式で一流プレーヤーの演奏を聴くこと」「ドイツ語の話に触れること」「児童の感動を、夢や希望、生き方について考える機会にすること」ことを狙いとし、授業の中で「おもてなしの心」を考えたり、オーストリアについて調べ学習を行ったりして、当日に臨んだ。「世界トップクラスの演奏を小学校の体育館で聴ける貴重な機会」と、保護者も集まった。

 登場したメンバーは5人で、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンと室内楽の編成。プログラムは「17世紀のハンガリー舞曲より“イントラーダ”」など、全12曲。ファゴットのシュテパン・トゥルノフスキーさん(ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団ソロ・ファゴット)の「音楽とは、誰でも分かる世界共通の言葉。これから、皆さんを音楽の旅に連れていく」というトークとともに始まった。ドイツ語は、通訳によってその場で訳された。

 柔らかに奏でられる木管楽器の調べに、子どもたちはくぎ付けに。曲と曲の合間には、愉快な解説がなされた。楽器の説明コーナーでは、それぞれの楽器の「マウスピース」だけで音を出し、本体に付けた時との違いを説明。アンコールでは、トゥルノフスキーさんが、熊の仮装で登場するサプライズも。児童たちからは、驚きの声や笑い声が上った。

 質問コーナーでは、「なぜこの楽器を選んだのか」「何歳から始めたか」「楽しい時、うれしい時は」という質問が。「きれいに吹けるコツはなにか」の問いに、ホルンのヘレネ・トムベックさんは「練習を愛すること。楽器を愛すること」と答えた。児童からはお礼として、映画「サウンド・オブ・ミュージック」でも有名な「エーデルワイス」を合唱とリコーダーでプレゼント。トゥルノフスキーさんは「こんな曲を聴くと、家に帰りたくなってしまう」と笑った。

 花束を贈呈した、6年生の巴愛花さんは「ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団のことを調べて、早く来てもらいたいなと思っていた。一番好きだったのは最後の曲。すごく楽しい気持ちになったから」と感想をメンバーに告げた。同じく6年生の赤川もえさんは、「演奏している人たちがとても楽しそうだった。知らない楽器だったし、外国の方に会うこともすごい。大人になっても今日のことを忘れないと思う」と目を輝かせた。同校校長の木室忠明先生は、「いい音楽が聴ける素晴らしい機会となった。子どもたちも集中して頑張った。これから、感想を書いたり、教室で指導したりする。ここが大切だと思う」と語った。

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