足立区は今月中旬から区内の公園で「モスキート音」と呼ばれる高周音波を発生する装置を設置し、深夜にうろつく若者を減少させる実験を行う。
実験は区立北鹿浜公園(足立区鹿浜3)で行い、同公園に17キロヘルツの「モスキート音」を発生させる英国製の装置「モスキートMK4」を設置し、23時から翌5時まで装置を作動させる。
モスキート音は個人差があるものの、若者に不快な音を与え、年齢を重ねるごとに聞こえなくなるもの。主に20代前半までの若者に有効で、装置が起動してから2~3分で退散していく例もある。
区公園管理課の増田課長は「前年まで同公園で、若者によるいたずらや器物損壊の事件が後を絶たず、同園だけでも70万円近くの被害が出ている。近年では警備員などを巡回させる措置も行っているが、コスト面を考えて設置を検討してみた」と話す。
同装置は来年3月まで試験的に運用する。今後については「コスト面や近隣住民の意見なども取り入れ、今後拡大していくかどうかを検討したい。これをきっかけに近隣住民の安全が確保できれば」(同)と期待を寄せる。