住宅ローン専門金融機関「アルヒ」(東京都港区)が12月15日、「本当に住みやすい街大賞2023」を発表し、葛飾区の新小岩が総合ランキング3位にランクインした。
同賞は、「理想ではなく、その地域で実際に生活する」という観点で、同社が保有するオープンデータを活用して1都3県の街を評価するもの。「住環境」「交通の利便性」「教育・文化環境」「コストパフォーマンス」「発展性」の5つの基準で住みやすい街を選ぶ。
発表イベントには同賞選定委員の住宅評論家・櫻井幸雄さん、不動産コンサルタント・岡本郁雄さんが登壇。ゲストにタレントのROLANDさんと南明奈さんを迎えた。
総合ランキング3位となった新小岩について、櫻井さんは「駅周辺の再開発計画が進んでおり、これから変わっていくという息吹が非常に強く感じられる」と発展性を高く評価。岡本さんは「下町情緒があふれる街。新小岩ルミエール商店街は平日でもにぎわいのあるいい商店街」と住環境の良さを語った。
会場では青木克徳葛飾区長がビデオメッセージで「東京駅からJRで13分という便利さがありつつ、下町らしい魅力的な街。モンチッチが生まれた街でもある。駅前の整備などの開発も進んでいるので、ぜひ足を運んでほしい」とコメント。金町、亀有、立石、柴又など葛飾区を構成する各エリアの良さもアピールした。
総合ランキングは以下の通り。10位=鶴ヶ峰(相模鉄道本線)、9位=東村山(西武新宿線)、8位=川越(東武東上本線)、7位=新川崎(JR横須賀線)、6位=柏(JR常磐線)、5位=辻堂(JR東海道線)、4位=保谷(西武池袋線)、3位=新小岩(JR総武線)、2位=流山おおたかの森(首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス)、1位=西八王子(JR中央本線)。シニアランキングでは3位=大泉学園(西武池袋線)、2位=西白井(北総鉄道北総線)、1位=浜町(都営地下鉄新宿線)。
都心からやや離れたエリアが多くなる結果となったランキングを振り返り、櫻井さんは「バブル超えと言われるほど物件価格が高騰しているのは都心部だけ。周辺部でいい環境の街が求められているのがよく分かるランキングだった」と総評。岡本さんは「ライフスタイルが多様化している中、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスがいい街に注目が集まった結果」とまとめた。
エンディングでは、南さんが「初めて聞く街が多かったが、新たな街に住む参考になった」とコメント。ROLANDさんは「店舗ビジネスをやっているが、信号や一方通行の少なさという住みやすさの観点はなかったので勉強になった」と語り、生まれ故郷の八王子市にある西八王子が総合1位を獲得したことに「いい日になりました」と笑顔を見せた。