再開発により9月に解体工事が始まった京成立石駅北口エリアの「呑(の)んべ横丁」入り口看板が撤去され、その後、大切に保管されていることが分かった。
京成立石駅北口エリア一帯は8月31日を期限に立ち退き、明け渡しとなり、バーやスナックが軒を連ね、約70年にわたり地元住民や酒場ファンから愛されてきた北口裏路地の「呑んべ横丁」も店が閉店している。8月まで明かりをともしていた看板について、地元住民からは「看板は横丁のシンボルで、どうなるか心配」という声が上がっていた。
看板が取り外されたのは9月5日。北口エリア再開発の関係者は「9月から土地の権利は立石駅北口地区市街地再開発組合に移り、9月4日以降、仮設の仮囲いが設置されて、人目につかなくなることで、盗難に遭うことや、解体業者が知らずに壊してしまう可能性もあり、急きょ保存に動いた」と振り返る。
呑んべ横丁によく行っていたという立石在住の20代女性は「ちょうど看板が運び出されるところを見てびっくりした。みんなの一晩一晩の思い出が詰まる呑んべ横丁。見る度に、その記憶を思い出させてくれていた看板が保管されると聞いてとてもうれしい」と話す。
現在は、区の関係施設で大切に保存されている同横丁の看板。活用方法が決まるまで保管する予定だという。