柴又のファミリーウエア・玩具・雑貨メーカー「ALrT.TOKYO(アルトトウキョウ)」(葛飾区柴又7)が手がける「柴又Tシャツ」の最新版が店頭に並び、観光客を中心に売り上げを伸ばしている。
2006年9月設立の同社は、柴又駅から徒歩5分の帝釈天前バス停そばに店を構える。5畳ほどの店内には、自店で企画・開発し、革や木材など温かみのある素材を使ったキーホルダーや筆箱の玩具・雑貨、オリジナルデザインのジャケットや帽子などの衣類が多数並ぶ。
2008年より販売を始めている同商品は毎年デザインを変更し、販売を続けている。新作である2010年モデルは、シンプルなデザインに大きく漢字で書かれた「葛飾柴又」の文字が特徴。代表の半澤裕一さん(37)は「以前まではローマ字で配置していたが、来店客の要望があり、今年は漢字でわかりやすく大胆なデザインにした。年号を入れているのは、柴又に来た年を思い出してもらうため」と話す。
同商品は、製作やプリントなどを葛飾区または周辺の職人に依頼している。観光客のみならず地元客にも好評で、「地域に密着したメーカーでありたい」という半澤さん。「地元の来店客は柴又だけでなく金町や亀有、青砥の地名を作ってほしいと言われることも。観光客だけでなく住民からニーズがあるのはうれしいこと」と話す。
Tシャツは色や素材の異なる10種類以上のバリエーションをそろえ、今年は幼児用のロンパースも登場。親子ペアで着られるようなサイズ展開になっている。「現在も玩具の開発なども行っており、大人だけでなく子どもの目線でものづくりをすることが多い。ペアルックの購買客はさすがに少ないが、今後も幅広く支持されるアイテムを作り続けたい」(半澤さん)とも。
マラソンが趣味という半澤さんは「マラソン大会に同商品を着用して出場したとき、地域の名前が出ていたせいか、通常よりも多くの声援をもらえた」というエピソードを披露。そのマラソン大会からヒントを得て、今年の新作ではスポーツにも対応する速乾性に優れたドライTシャツもラインアップに追加した。「次の大会ではこれを着て走ります」とマラソン大会と新作に意気込みをみせる。今後も新しい柴又土産として商品企画を続けていく予定だという。
価格は2,000円~。商品は店頭と通信販売で扱う。店頭の営業時間は、平日=13時~19時、土曜・日曜・祝日=11時30分~17時30分。金曜定休。