足立区は5月17日、例年7月に行われる「足立の花火」の開催を今年の秋以降に延期すると発表した。
同花火大会は32回開催されている足立の名物行事。例年は隅田川花火大会の2日前に開催されることになっているが、今年は東日本大震災の影響で中止が危ぶまれていた。
同大会の延期について観光交流課の小川彰宏さんは「足立区は計画停電の領域に入っており、夏の電気需要が高まる時期に停電する恐れがある。停電が起こると電車などの交通機関に影響が出て、安全面に不安がある。また例年は警視庁の機動隊などに警備の要請を行っているが、現在災害復興のために人員が不足している。以上の点があり延期を決定した」と話す。
当初は中止も想定されていたが、「多くの区民から開催要望の電話などがあった。過度の自粛ムードは経済を回す上で良くない部分もあり、経済を回す観点から、電力の心配のない秋以降への延期を考えている」とも。
現段階で詳細は未定だが、小川さんは「10月ごろの開催を目標にしている。30回以上開催している足立区内でも伝統のあるイベントなので、この伝統は守っていきたい」と開催への前向きな姿勢を見せる。
近隣では葛飾区が7月26日に開催を決定しており、隅田川花火大会は5月中の発表を目指しているが未定。東京湾大華火祭、江戸川区花火大会は中止が決定している。