葛飾区市民活動支援センター(葛飾区立石3)で3日、「映像ワークショップ」が開催された。
今回の趣旨はUSTREAM(ユーストリーム)の発信と活用について。東日本大震災以降、マスメディアでは伝えられない、現場の生の声を発信することで注目されるユーストリームに焦点を当て、「第3のメディア」と呼ばれるウェブニュースでの情報発信について学ぶ。講師には、映像作家の根来祐(ねごろ・ゆう)さんと石崎俊一さんを招いた。
ワークショップは前半と後半に分かれ、前半では「撮る・動画で伝える」というテーマで撮影における基礎知識や機材の説明、映像倫理などをディスカッション形式で行った。内容は「メディアとは何か」や、雑踏を撮影する難しさなど、撮影する側だけでなく、撮影される側のそれぞれの視点での参加者を交えて議論が繰り広げられた。
後半は実際にパソコンとネットワークを活用し、ユーストリームで実際に映像を配信するワークショップ。2人1組となって、ソフトのダウンロードから設定、撮影に配信に至る一連の流れを体験した。15人の参加者は、実際の撮影・発信する過程で感じた疑問や難しさなどを発言し合う場となった。
ワークショップを終え、参加した伊東俊明さんは「生放送ということでこのワークショップに興味を持った。これからさまざまなところを回り撮影したい」と話した。申英大さんは「実際にネットワークに映像をアップできるようになったので、当面は子どもの姿を離れて住む祖母に見せたい」と感想を述べた。
講師の根来さんは「これからはプロが見えない、市井の人だからこそ見える世界をメディアとしてどんどん発信してほしい。そのための良い機会になったのでは」と手応えを感じた様子だった。
主催した市民活動支援センターの山﨑まどかさんは「何かを発信したいと思っている人が多かったため企画した。好評だったので次回もぜひ開催したい」と話す。