カードゲームや革細工など、高齢者に対して有意義な時間の過ごし方を提案する「コミュニティサロン小粋」(葛飾区亀有5、TEL 03-5856-0675)で8月25日、高齢者を対象とした落語会が行われた。
同会は、伝統文化に触れることでシニア世代に興味喚起を促し交流の場を提供することが目的。イベントは、サロンとNPO法人「アクティブ.com」が企画。当日は、区報などで知った60~90代の高齢者をメーンに、定員の15人を超える30人ほどが集まった。
出演は、区内の落語愛好会「かつしか落扇指南所」に所属する素人はなし家3人。古典をベースとした落語を高齢者向けに緩やかなトーンで披露した。古典落語「後生うなぎ」を演じた入船亭じゅく燃さんは「笑ってほしいポイントで、ちゃんと爆笑が起きた。来場者の顔が生き生きした姿が高座からも見えた」と感想を話し、今回の観客に対して「女性の方がよく笑ってくれたような気がする」とも。
企画に携わり、会場提供を行った中野廣子さんは「初めての試みで、耳が遠い高齢者への配慮など反省点もあるが、多くの方が笑顔で拍手をしている姿を見てホッとしている。これからも落語に限らず、さまざまな高齢者向けのイベントを考えていきたい」と抱負を語った。