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葛飾区の図書館で「デジタルライブラリー」開始-グイン・サーガの自筆原稿も

小説「グイン・サーガ」の自筆原稿を見る閲覧者

小説「グイン・サーガ」の自筆原稿を見る閲覧者

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 葛飾区立中央図書館(葛飾区金町6)が4月1日、「かつしかデジタルライブラリー」の運用を開始した。

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 同サービスは、葛飾区の図書館が所蔵する地域資料や、区にゆかりのある作家の自筆原稿などをデジタル化したもの。図書館内で図録作成の企画が持ち上がり関係者に打診したところ、作家の故・栗本薫さんの直筆原稿が夫・今岡清さんより寄贈され、閲覧と管理の側面から、およそ3年がかりでデジタル化が進められた。

 特徴は、図書館システム内にデジタル化を施したこと。インターネット上のシステムとは異なり、貸し出し可能な書籍であればその手配まで一連の流れで行うことができる。

 「葛飾コレクション」と題されたコンテンツでは、区内を11のキーワードで紹介。主に昭和期の区内が撮影された写真や、区内の玩具産業に関する図書資料なども検索できる。同館内には、同タイトルでのコーナーも新たに設けられた。

 栗本薫さんの小説「グイン・サーガ」デジタル化。原稿用紙の裏側に挿絵のイメージとなるイラストや編集者へのメモ書きなど、作品推敲(すいこう)の足跡をたどることができる。今岡さんから寄贈された自筆原稿は39作品、約1万5000枚。

 同館職員の田中雅志さんと白井眞由美さんは「原稿の散逸を防ぐことも地域の図書館の役割。どうやって見やすく、検索しやすいコンテンツにするかに頭を悩ませた」とプロジェクトの過程を振り返る。今後に対して、「区民に対して地域にあるさまざまな資料を発信し、関心と興味を持ってもらいたい。この事業は今やっとスタートしたところ。今後は『葛飾区史』をはじめ、区が持っている資料財産をデジタル化し全国に発信したい」とも。

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