「天然素材革工房 革榮（かわざかえ）」（葛飾区東立石3）が6月5日、「アロマと自然療法の店 アヴァンセ」（青戸5、TEL03-6662-9686）で初のワークショップを開催した。
　同工房は、「土に還（かえ）る」をコンセプトに、革だけでなく、糸や接着剤など材料は全て天然素材を使用。ミシンなど機械は使わず、全行程を手作業で行っている。店舗での販売はせず、オーダーメードと全国のクラフト市で販売している。

　代表で革職人の辻榮（つじえ）亮さんは「愛着を持って大切に使ってきたものでも、人が亡くなった時、棺おけには入れられないものばかり。長く使ってもらい、最後は土となる天然素材にこだわった」と話す。

　ワークショップの開催は今回が初。9月21日～23日に行われるイベント「手紡ぎ市」での一般開催を念頭に、同イベント主催者が参加し試験的に行った。

　内容は、あらかじめペンケースなどに型抜きされた革に、穴を開け、一針ずつ縫っていくというもの。参加者らはロウ引きされた糸を通した針の使い方や、縫い目が美しく並ぶ方法など、約2時間ほどかけて完成させた。

　イベント主催者の峯岸純子さんは「革細工とは難しいもの思っていたが、自分の手で作ることができて愛着が湧く」と話し、「今回のイベントテーマは『丁寧に生きる』。自分の手で作り、長く相棒のように使い続ける価値観がぴったり」と期待を寄せた。

　辻榮さんは「やはり女性は手先が器用。今回やってみて人に教えるということの勉強になった。今後出張教室なども考えていきたい」と手応え感じた様子。

　イベント当日は、一枚革に切れ目を入れ、編み込みにしてブレスレットを作る体験を予定。価格は未定。