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中川護岸耐震補強工事の現場作業員が防災訓練 地域住民も交えて

スタンドパイプによる放水訓練

スタンドパイプによる放水訓練

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 「中川護岸耐震補強工事」を施工する大豊・西武・古川建設共同企業体が東立石緑地公園(葛飾区東立石4)で5月27日、「地域住民も参加できる防災訓練」を実施した。講師は本田消防署。

地域住民と一緒に訓練

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 同訓練は、同企業体が現場作業員のための防災訓練として企画し、地域住民への参加も呼び掛けた。その意図について「災害時は人と人が助け合うことが重要。葛飾区から災害による人的被害を少なくしたい。地域の防災活動に少しでも貢献できれば」と、同企業体・現場代理人兼監理技術者の三好浩司さん。現場作業員が40人、地元町会から8人が参加。4月の「船から見る中川工事見学会」(同企業体が企画)に参加したメンバーが多く、「ちゃんとした訓練をできる機会はなかなかない」と積極的に取り組んでいた。

 内容は、スタンドパイプ取り扱い訓練、消化器による消火訓練、AEDによる救命訓練の3種で、2時間にわたって行われた。マンホールを開け、消化栓にホースをつなぎ、同公園の芝生部分に向かって放水を始めると、遊んでいた親子連れも集まり飛び入り参加。体験した母親は「意外と簡単に放水できた」と話し、子どもたちは水のシャワーに大はしゃぎだった。

 消火器訓練では、消火器の操作の仕方を実際に練習した。「室内で天井に火が回っている時は、もう消せないのですぐに逃げること」「自分の背中に逃げ道を背負う形で消化器を使うこと」などが伝えられた。「煙は天井に上がって落ちていくので、低い姿勢で消火すると煙を吸わないし、熱気も来ない」と東京消防庁本田消防署の瀧島貢さん。

 AED訓練では、「119番お願いします」「AEDを持って来てください」との声掛けから一連の救命体験を行った。参加した人は「心臓マッサージは思った以上に力が要ることが分かった」「1人で行うのは難しい。やってみないと分からないことがたくさんあった」などの感想が上がった。

 講師役を務めた同署の芥川誠さんは「企業と地域住民が一緒に訓練を行うのは素晴らしい取り組み。心を打たれ指導に臨んだ」と話した。三好さんは「今後とも地元住民と交流を図り、災害時には助け合っていきたい」と結んだ。

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