テクノプラザかつしか(葛飾区青戸7)で2月15日に開催される「銭湯フェア」で「かつしか銭湯マップ」が配布される。発行は葛飾浴場組合連合会。
同会会長の丸山勝さんは発行に際して、「銭湯は時代の流れによりどんどん数が減っている。区内にまだ軒数があるうちに銭湯という文化を絶やさぬよう形に残したかった」と話す。実際に企画の立ち上げから完成まで2年間で3軒閉湯している。
同マップはB2サイズの一枚もので、蛇腹折りにより持ち運びがしやすい仕様になっている。表面では区内全42軒を個別に紹介。全て取材を行い、基本情報に加え歴史や特徴、店主自ら語る「アピールポイント」に、富士山に代表されるペンキ絵の作者などを知ることができる。裏面の葛飾全図に全銭湯の場所を落とし込み、どこのエリアにあるかが一目でわかる。併せて、葛飾区郷土と天文の博物館の学芸員・谷口榮さんによる銭湯の歴史などのコラムも掲載。
制作を担当した別役ちひろさんは「店主は高齢で話し好きの人が多く、取材を通じて下町ならではの温かみを感じた。朝風呂や露天風呂など、それぞれに個性があり非日常体験が気軽に楽しめるので、銭湯の魅力にあらためて気付いてもらえたら」と話す。
「銭湯全件を網羅したマップ制作は今回が初めて」と丸山さん。「普段銭湯に行ったことのない人が足を運ぶきっかけづくりになれば。銭湯は周辺住民のコミュニティーの場なので、もっと身近に感じてもらい活用ほしい」と期待を込める。
同マップはイベント配布のほか、新規客の開拓を目的にしているため銭湯には置かず、区内施設などに置く。