かめありリリオホール(葛飾区亀有3)で7月19日、演劇「ぼくはにんじゃのあやし丸」が上演される。主催はNPO法人かつしか子ども劇場(立石2、TEL 03-5670-9101)。
同法人は「みる、あそぶ、つながる」をキーワードに、「子育て」という視点から舞台・音楽の鑑賞など文化的遊びや体験の機会を創出する地域コミュニティー。町を良く知る体験や既存しない遊びを創り出すことも行っている。
「普段、演劇を見る機会が無い人でもげた履きで友達と行けるような、身近な演劇鑑賞を目指す」という今回の舞台。出演・制作を担当するのは、名古屋の劇団「うりんこ」。スタッフが同劇団の舞台を見て、「面白くてドキドキワクワクする」と感じたことから選定したという。理事長の大竹京子さんは「スタッフが実際に足を運び、鑑賞し決めている。私たちが面白がらないと子どもも面白くない」と話す。
作品の内容は、祖父から突然「お前は忍者だ」と告げられる少年の冒険物語。「忍者屋敷にある回転扉のように、見慣れた日常から違う世界を見る冒険は誰にでも起こる。そこで大切なことは何か、何を守るのか、ということをメッセージとして表現している」という。
子どもの成長における舞台鑑賞の重要性について、大竹さんは「生の舞台は想像力や優しさを膨らませ、感性を豊かにする。役者の汗や温度、会場の雰囲気など、いろいろなものから子どもたちは感じ取る」と話す。「映画やテレビでは味わえない感覚」とも。
また、「舞台鑑賞はピアノやサッカーのように技術が身に付くものではないため、成果が分かりにくい。でも30歳に成長した子が今でも『子どものころに見た舞台で、こんなせりふを言っていた』と話すなど、体感は子どもの中に経験として蓄積される。想像力が膨らめば、お互いを思いやる温かい町づくりにつながる」とも。
親子連れだけでなく誰でも観覧可能。全席指定。観覧料は大人3,000円、3歳~中学生2,000円、2歳以下無料。申し込みはかつしか子ども劇場まで。