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立石のスナック街「呑んべ横丁」巡るツアー開催-演劇仕立てで店を紹介

「バーニュー姫」にて演じる福原さんとツアー参加者

「バーニュー姫」にて演じる福原さんとツアー参加者

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 立石で9月12日、スナック街を巡る「葛飾散策劇場~呑(の)んべ横丁はしごツアー」が開催された。主催は葛飾まちづくり劇場。

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 葛飾散策劇場は、同代表の福原忠彦さん(34)が立石地区の商店や住人を取材し、それを基に芝居仕立てで立石地区を紹介するもの。今回のツアーは、京成立石駅に程近い線路沿いにある呑んべ横丁が舞台。1954(昭和29)年に建設され、当時は「立石デパート商会」として服飾、糸、飲食物などを販売していたが、周辺には町工場が多く次第に飲み屋ばかりが軒を連ねるようになった背景がある。

 同ツアーは、かつて赤線街だった駅の北口・西エリアからスタート。下は飲み屋、上は連れ込み部屋だった当時の建物の解説も途中挟まれる。その後、呑んべ横丁に移動し、トタン屋根や公衆トイレなどの説明後、「伯爵」「知花子」「バーニュー姫」のスナック3軒を巡った。

 各店では、福原さんが朗読劇でママを演じ、店の歴史や店名の由来、常連客との思い出などを紹介。1軒あたり約30分の滞在で、ツアー客は飲み物とつまみを味わいながら店の雰囲気やママとの交流を楽しむ内容となっている。

 3軒目の「バーニュー姫」では、かつて借金を抱え屋台を引いて商売していた話を福原さんが演じると、ママの石毛學さんは「声色をまねしている訳でもないのに私の特徴をよく捉えている。苦労した時代を思い出してしまった」と涙を拭う場面も。

 ツアーに参加した亀有在住の樺沢直樹さんは「スナックは、もっと緊張するところかと思っていたがとても居心地がいい。まるで親せきの家に来たような感覚」と話し、立石在住の大村繁さんは「地元に住んでいるが、こんな機会がないと店に入ることはなかった。いい経験ができた」と満足そうな様子を見せていた。

 ツアーを終えた福原さんは、ママになりきる演技について、「最初に取材した時の印象を大切に、それぞれのクセなどもよく観察した。なぜそこで語気を強めたか、笑ったのかと気持ちをくみ取ることに集中し演技に役立てた」と、演技で工夫した点について話す。

 同ツアーは9月19日・26日にも行う。開催時間は19時~21時。参加費は3,000円(未成年不可)。参加申し込みは葛飾まちづくり劇場(TEL090-4003-5873)まで。 

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