葛飾区の平和を守るご当地ヒーロー「仮面の守護者ゼロング」と、20年ぶりに復活し話題となっている葛飾区の元祖ヒーロー「テレワイダー」が8月24日、悪の組織デスバルの魔の手が迫る葛飾区総合スポーツセンター(葛飾区高砂1)のエイトホールに参上した。
東京を悪の独立国家にしようとたくらむデスバル。今回は、アマチュアプロレス団体が開催する「葛飾最強タッグ決勝リーグ戦」の決勝戦会場に乱入。大幹部のマッチョ大佐とレイディ・ロザ、スーパースノーマンが戦闘員を引き連れて現れた。
同大佐らが区民を洗脳しようとした時、「待つテレ」と叫び、マラカスを振りながらテレワイダーが登場。「葛飾区はぼくが守るテレ」と強く言い放ち、会場はテレワイダーの語尾をまねる声で沸いた。
テレワイダーは1993年に区の広報課が考案したキャラクターで、今年20年ぶりに活動を再開したばかり。区の広報課・大石睦貴さんは「テレワイダーにはこれといった攻撃手段はない。ただ、マラカスサンバは彼の得意で、周りを和ませる効果がある」と説明。しかし、その攻撃は同大佐らには通用せず、テレワイダーは戦闘員に組み伏せられてしまう。大石さんは「やはり大物には通用しなかったか」と悲嘆の声を漏らした。
テレワイダーが窮地に陥ると、騒ぎを聞きつけたゼロングとスパーク、水元刑事が登場。会場のプロレスリングを活用した激しい戦いの末、ゼロングとスパークは、子どもから手渡されたシューティングカードをゼロライザーに装着。必殺技で敵を圧倒し、レイディ・ロザ、スーパースノーマン、戦闘員は姿を消した。最後に残った同大佐はその肉体美でゼロングを魅了しようと試みるが、ゼロング、スパーク、テレワイダーの3人はビンタで反撃。同大佐は「テレワイダー、なかなか強いじゃないか」と言い残し去っていった。平和が訪れたリングの上では「申し遅れましたが」とゼロングとテレワイダーが名刺交換を行う場面も見られた。
プール帰りに会場をのぞいてみたという小学生男児は「戦闘シーンにプロレスの技を取り入れてあって迫力満点だった」と興奮。「もっとテレワイダーが見てみたい」という声も。
区の広報課によると、次回のテレワイダー登場は9月6日の「立石フェスタ」だそう。