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葛飾で夏休み「手拭い作り体験」 区内産業と手拭い文化学ぶ

のり付けを体験する児童

のり付けを体験する児童

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  1889(明治22)年創業の繊維加工メーカー「東京和晒(わざらし)」(葛飾区立石4、TEL 03-3693-3333)で7月31日、「夏休み助っ人教室~葛飾の産業を学びながら手拭いを作ろう~」が開催された。主催は葛飾区郷土と天文の博物館(葛飾区白鳥3)。

染料を注ぐ様子

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 同イベントは今年で2回目。当日は、同館学芸員の谷口栄さんが「区内産業を学ぶと共に、手拭いを使う文化にもなじんでほしい」とあいさつ。瀧澤一郎社長が「もともとは浴衣生地の製造をしてきた会社で、手拭いを専門にして25年。明治に開発された『注染(ちゅうせん)』という技法で染めている」と説明した後、集まった児童たちは2班に分かれて手拭い作り体験を行った。

 講師は「東京和晒創造館 てぬクリ工房」の矢作萌さん。「型付(かたづけ)」「染色」「洗い」の工程を実演しながら、体験話を交えて説明した。「板場」に型紙を貼り、のりを塗り付け、おがくずをかける「型付」から注染台へと運び、やかんに入った熱い染料を一人ずつ手ぬぐい生地に注ぎ込んだ。足元のペダルを踏むと染料が布地に吸い込まれる様子に、児童たちから笑い声や「びっくりした」などの声が聞かれた。仕上げに水洗いでのりを落とし、1反の手ぬぐいが完成した。

 その後は工場に場所を移し、手拭い製造工程をDVDで鑑賞。それぞれの工程を分業で行う様子を学んだ。土産の手拭いを頭にかぶる体験も行われた。

 参加した小学4生の黒岩ほのかさんは「いろいろ体験できてよかった。特に注染台のペダルを踏んだのが面白かった」と笑顔を見せた。保護者たちは「1学期に区内の伝統産業を学校で勉強したので、理解が深まると申し込んだ」「和のものを作る体験をさせたかった。意外と力がいる作業なのだと分かった」と話していた。

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