
すし店「江戸安(えどやす)」(葛飾区立石7)が葛飾・立石で再オープンして、3月23日で2カ月がたつ。
1985(昭和60)年創業の老舗すし店で、今年で40周年を迎える同店。京成立石駅北口エリアの再開発で、「呑(の)んべ横丁」にあった店舗は2023年10月25日に休業を余儀なくされ、店舗も取り壊されたが、立石7丁目に新店舗を構え、今年1月23日に営業を再開した。
再オープンに伴い、3代目店主として店を引き継いだのは高沢和征さん。初代の高沢安喜夫さんは和征さんの父、2代目・大和さんは和征さんの兄に当たる。
「物心ついたときから、父の仕事を手伝っていた」と話す和征さん。いくつかの飲食店で経験を積み、独立して、立石で「人生のスパイス」という居酒屋を営んでいたが、「江戸安を継がないか」という話が持ち上がり、悩んだ末に「家業ののれんを守りたい」という思いから、店を引き継ぐ決意をしたという。
新店舗の席数は、カウンター7席・テーブル20席。高沢家の家紋をあしらうカウンターの椅子は「初代・安喜夫さんのこだわり」のもので、移転前の店で使っていたものを補修して利用している。
「江戸安らしい伝統を引き継ぎながら、新しい味も積極的に取り入れていきたい」と意気込む和征さん。「丁寧に」血抜きしたあん肝を低温調理でしっとりと仕上げた「あん肝ポン酢」(1,000円)や、穴子を丸々1匹使った「特大穴子寿司(ずし)」(1,200円)は「特にお薦め」だという。
再オープンを機に、ランチ営業もスタート。「これまで支えてくださったお客さまを大切にしながら取り組んでいくと同時に、新しいお客さまにも来店してほしい。握りはランチも夜も一貫100円から提供しているので、『おすし屋さんだから』と身構えず、気軽に足を運んでもらえたら」と呼びかける。
今後については、「周辺の飲食店と一緒にイベントなども立ち上げたい。店の周辺は再開発で移転してきた店が集まりつつある。ここを第二の『呑んべ横丁』として、立石を盛り上げていければ」と意気込む。
営業時間は、11時~15時、17時~22時。日曜定休。