
葛飾区在住で近代五種競技の星瑞葵(みずき)選手が現在、8月13日~17日にエジプトで行われる「近代五種U15世界選手権」に向け練習に励んでいる。
近代五種は、フェンシング・水泳・オブスタクル(障害物レース)・レーザーラン(射撃+ランニング)の総合点で競うスポーツ。近代オリンピックの父と呼ばれるクーベルタン男爵が考案し、1912年の第5回ストックホルム大会からオリンピック競技にも採用されている。
「葛飾区トップアスリート」にも認定されており、現在14歳の星選手は、6月8日に行われた「近代五種2025年U15世界選手権派遣選考会」で全種目自己ベストを記録。見事優勝し、日本代表として世界選手権への切符を手にした。
星選手は、幼少期からスイミングクラブの選手コースに通っていたが、近代五種経験者である祖父の勧めで、水泳・射撃・ランニングで構成される近代三種に挑戦。その魅力に引き込まれ、本格的に競技に打ち込むようになったという。これまでに近代三種の世界大会に2度出場し、2024年からは近代五種へステップアップし、練習に励んでいる。
「学校生活と5つの競技の両立は、なかなか大変」と話す星選手。日々の練習スケジュールは、部活動での水泳と陸上に加え、放課後にはスポーツジムで自主トレーニング。週に1回はフェンシングの練習をこなし、レーザーランは陸上部の練習後に行うなど、時間を工夫して取り組む。自宅では射撃練習を欠かさず行い、筋トレなどと組み合わせて、競技中の安定性や集中力を高める努力を続けているという。
コーチを務めている母親について、星選手は「近代五種はクラブがなく、一人で練習することが多い競技。そのような状況で、練習メニューを作ってくれたり、さまざまな練習会に参加させてくれたり、さらに日々の送り迎えなどもしてくれる母はとても心強い存在。とても感謝している」と話す。
「今回のU15世界選手権は昨年と違い、予選と決勝に分かれている。これまではU17やU19の大会で年上の選手との戦いだったが、今回は自分と同い年、もしくは年下の選手との戦いなので、まずは決勝に残り、しっかりと結果を残していきたい」と星選手は意気込みを語る。