タカラトミー(葛飾区立石7)は6月19日、同社主力ブランド「トミカ」40周年を記念して、手転がしで発電するトミカ「テコロジートミカ」を発売する。
同商品は手転がしすることによって、車体上部のランプが点灯する仕組み。車種はハイブリッド車からプリウス、EV車ではi-MiEVの2車種が登場する。現在は最終の開発段階で、発売に向けて微調整が行われている。
商品コンセプトについて、同社トミカマーケティングチームの中野公平さんは「トミカの世代は4歳児から。小さい子どもにエコを教えつけるのではなく、トミカを遊んでもらい楽しいエコに触れてほしい。それがきっかけとなって、地球環境やエコに関心を持つように成長するきかっけになれば」と話す。
開発を担当したトミカ開発チームの北浦敏行さんは「サイレンやヘッドライトなども考えたが、同シリーズで評判のいい働く車に着眼し、ランプの点灯を思いついた」ときっかけを話す。ランプの点灯は子どもが点滅によるてんかん発作を起こさないよう「適度な明るさを調節している。おもちゃとして安全に長く楽しめるような工夫もしている」とも。
中野さんは「おもちゃだからこそ安全にこだわった素材作りをしている。また価格面でも高価になりすぎないよう、低価格を求めた」と話す。さらに「LED発電を入れることで滑りが重くなってしまったが、トミカらしい軽い操縦感になるよう工夫した」(北浦さん)という。
今年で40周年を迎えるトミカ。トミカの「一つ先輩」となる北浦さんは「エコだけでなく、さまざまな機能をもった商品を生み出していきたい。今後は何かのジャンルで『今自分がいるのは、トミカがきっかけだった』と思われる商品を開発していきたい」と話し、トミカで遊んで育った「トミカ世代」の中野さんは「トミカというブランドを利用した新しい流れを作っていければ。ホビーという領域だけでなく、さらに大きなマーケットを作っていきたい」と今後の価値向上に熱意をみせる。
価格は1,029円。