亀有駅を中心とした7つの商店街で12月6日から、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公・両津勘吉をモデルにした貯金箱とストラップの販売が始まり、わずか3日で売り切れる店が出るなど話題を呼んでいる。
商品は昨年のアイデア出しから始まり、約1年の期間を経て登場したもの。亀有地域は2009年のドラマ化の舞台になったり、今年だけでも銅像8体が増えたりしたことから、「こち亀」関連の観光客が増加している。一方で、「一部の店で両さんグッズを扱っていたが、まちぐるみで盛り上がる土産品がなかった」と同グッズの企画を担当した葛飾伊勢屋(葛飾区亀有3)の佐藤尚吾さん。
貯金箱は500円玉が入るよう首の部分を強化し、ストラップは銅像と同じデザインにするなど工夫を凝らした。金型の原型デザインなどを区内の玩具職人に依頼するなど、「葛飾カラー」を色濃く残した仕上がりにしたのも特徴。できあがった商品は亀有駅周辺の18の飲食店・物販店で取り扱い、収益の一部は各店の売り上げになる仕組み。
販売開始に合わせて、「こち亀」が掲載されている週刊少年ジャンプ(集英社)などでも告知。発売当日の朝には多くの問い合わせが各店に寄せられたという。販売店の一つ「靴の東洋」(亀有3)の鳥山さんは「地元のファンなどが店頭ののぼりを見てストラップ10個を購入する人もいた。観光客の姿も多く見受けられる」と振り返る。
販売から3日たった9日には、当初販売に予定していた貯金箱300個、ストラップ700個がほとんど卸され、現在では売り切れの店が出るほど。商品を取り扱っている関係者は「これほど売れるとは正直思っていなかった。現在は18店舗だが、亀有のどこでも購入できるようになれば認知度も上がるのでは」と話す。