葛飾にも2人の「伊達直人」-一連のタイガーマスク・ブームに戸惑いも

園に贈られてきたランドセルと手紙

園に贈られてきたランドセルと手紙

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 漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人の名前で全国の福祉施設にプレゼントを贈る一連の騒動で1月11日、葛飾区内でも2件の「伊達直人」から贈り物が届いた。

ランドセルに同封されていた「葛飾の伊達直人」からの手紙(関連画像)

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 贈られたのは児童養護施設 「希望の家」(葛飾区青戸4)と「東京愛育苑向島学園」(水元3)。希望の家には図書カード3,000円分、向島学園にはランドセルと思われる箱が赤3個・黒2個の計5個が園内に置かれていた。

 封筒の中には図書カードと「金額は少ないですが、子供たちのために使ってください。浦安の伊達直人」と書かれたメッセージが書かれていた。同施設のスタッフは「とてもありがたい話で、児童の本などの購入資金に充てたい。しかし、顔を見せてくれれば感謝もできるのだが、どこに感謝していいのか気が引けてしまう」と話す。

 向島学園には園内を仕切る門の中にランドセルと思われる箱とA5のプリンタ用紙に「新一年生になる子供たちが、健やかな笑顔でいられます様、願っています 葛飾区の伊達直人」とプリントされた手紙が貼られていた。同園では現在までに箱を開封しておらず、騒動が落ち着いてから対応を考えるという。施設長の富田富士子さんは「うれしい気分でいっぱいだが、ニュースを通してしかお礼を言えずとても残念」と話す。

 向島学園には2歳~10歳の園児約40人がおり、新1年生になる児童も数人いるという。富田さんは「新品のランドセルはとても高価なものでありがたいが、現在は戦争孤児や貧困が原因で入園している児童はほんとんどいない。現在の児童は親の虐待や育児放棄(ネグレクト)によるものがほとんど。戦後間もない本家のタイガーマスクとは時代が異なっている」とも。

 富田さんは匿名の寄付をありがたく思いながらも、「その場によって園児の要望や必要なものが変わってくる。もし寄付を頂けるのであれば、大人の立場というよりも求めている子どもたちの立場に立ってほしい」と呼びかける。

 現代の子どもたちが必要とするものは何か。「虐待のせいか、それとも愛情を多く受けなかったせいか、多くの子どもたちには『余裕の気持ち』を与えたいと考えている。子どもたちは余裕があれば、大人の自分にもお気に入りの菓子やシールを分け与えてくれる。その分け与えてくれる余裕の気持ちを持ってほしい」

 現在、同園には定期的に寄付が寄せられている。富田さんは「幼い子どもたちが健やかに成長するのが何よりの目標。お金の寄付だけではなく、ボランティアなどの気持ちの寄付もありがたい。一過性のブームだけでなく、一連のニュースで社会全体が余裕のある世界になってくれれば」と、現代のタイガーマスクに思いを託す。

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