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「かつしかの元気食堂」推進事業スタート-オープン記念セレモニー開催

主菜の「旬野菜と豚しゃぶの南蛮仕立て」

主菜の「旬野菜と豚しゃぶの南蛮仕立て」

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 9月22日に開始した「かつしかの元気食堂」推進事業に伴い9月20日、オープン記念セレモニーが開催された。主催は葛飾区保健所健康推進課。

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 「かつしかの元気食堂」とは、区民の健康的な食生活を支援する飲食店設定。「減塩メニューを選べる」「野菜をたっぷり食べられる」「栄養表示がある」など、栄養バランスを考えた健康的な食事を選べる店舗のこと。現在7店舗が認定され、毎年20店舗ずつ増やして行く予定。将来、区内全ての飲食店が認定されることを目指す。

 同事業について同課の藤野秀市さんは「区民の食生活改善を図り、ひいてはがんや生活習慣病の発生率を減らすこと」と企画意図を話す。区は23区の中でも、胃がん、大腸がんなど食生活に関連の深い疾病での死亡率が高く、区内の成人男性の4人に1人が肥満という統計が出ている。40代は4割と最も高い。20~50代の男性の外食率も高い傾向があることから、「区内の飲食店にも協力を仰ぎ、区民の食生活改善の努力を支援する」と藤野さん。区と東京聖栄大学、区内の飲食店が共同で取り組む。

 同記念セレモニーでは、「かつしかの元気食堂」認定店の任命式が行われた。認定されたのは「葛飾区役所食堂」(葛飾区立石5)、「寿美鮨(すみすし)」(立石8)、「カフェ&レストランみずも」(青戸7)、「下町カフェあみちえ」(立石3)、「プラスチョイス」(青戸5)、「大衆割烹(かっぽう)のぼる」(西新小岩1)、「味処ひき多」(西新小岩1)の7店舗。各店舗では、メニューに小鉢を追加したり栄養表示を付けたりと、それぞれできる範囲で改善に取り組んだ。

 続いて、聖栄大学管理栄養学科の教員と学生が考案した「元気がでるメニュー」の試食会。「しらたき入りごはん」「焼ききのこのみそ汁」「旬野菜と豚しゃぶの南蛮仕立て」「塩麹(こうじ)野菜と豆腐のわさび和(あ)え」「黒ごま豆乳プリン」の計5品、計599キロカロリーを提供。ごはんのカロリー落とすために「しらたき」を炊き込んだり、歯応えを生かすことで「食べる満足感」を出したりと工夫されている。野菜ドリンク「小松菜&パイン」「トマト&オレンジ」の試飲も。

 参加者からは「低カロリーの食事は薄味でまずい印象がだったが、彩りがきれいで味も薄く感じない。ボリュームもたっぷり」「工夫すれば、これほどおいしく作れるのかと感心した」などの声が聞かれた。「食生活の改善といわれても、具体的な方法が分からないので参考になる」との声も。それらのレシピをまとめた冊子「かつしかの元気食堂 ヘルシーレシピ集」は、メニュー作成の参考に今後提示していくという。

 その後行われた記念講演はほぼ満席。「暮らしの健康パートナー『かつしかの元気食堂』」では、東京聖栄大学健康栄養学部管理栄養学科の田所忠弘教授、「タニタの社員食堂健康セミナー~500kcalのまんぷく定食のコツ」では、タニタヘルスリンクの管理栄養士の柳生郁子さんが講演した。手軽な計測方法「手秤(てばかり)」の紹介や、低カロリーでも満足できるメニューの工夫ポイントなどが披露された。

 さらに、記念企画「栄養相談コース 元気食堂でウエイトコントロール」(全5回)には、10人の定員に28人の応募があった。健康のために体重を減らしたい人を対象に、東京聖栄大学の教員のアドバイスの下、5カ月間のウエートコントロールに挑戦する。

 同事業は12月26日までシールラリーを実施。同食堂で食事をするとシールがもらえ、7枚集めると特典が受けられる。

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