葛飾のブーランジェリー「ラ タヴォラ ディ オーヴェルニュ」(葛飾区細田5)で2月25日、「もっと知りたい!フランスパンの集い」が開催された。
同区立石にある「オーヴェルニュ」(立石6)の姉妹店で、昨年2月にオープンした同店。これまで数々のコンテストで入賞し、専門誌をはじめ多くのメディアで紹介される人気店として話題を集めている。
店主の井上克哉さんは、パン職人として20年以上の経歴を持ち、1号店で10年間腕を磨き、その間「店内で食べられるスペースがほしい」と昨年2号店をオープンした。1号店はフランス・オーベル地方をイメージしているのに対し、2号店は南イタリアの雰囲気がテーマという。500℃の高温で90秒焼く本場のナポリピザも人気メニューの一つ。
井上さんのフランスパンに対する情熱は強く、「小麦粉・塩・水・イーストのみで作るフランスパンは、材料がシンプルなゆえ味に差がつく。パン職人にとって腕の見せ所」と意気込む。看板商品のフランスパンは「その日の焼き立てを朝食で食べてほしい」と毎朝7時30分頃には焼き上げる。
「パン好きな人と語り合う時間を設けたい」との思いから企画した同講座は今回が初めて。告知と同時に応募が殺到し、すぐに締め切りになってしまったという。参加者は18人。中には「仕事を休んで参加した」という人も。「同じ材料でも形によって食感の違いを実感してほしいと」ドリンク付きで数種類の試食も用意し、参加者からは次々に質問の手が挙がった。
「バゲット」(249円)、「バタール」(227円)、自家製天然酵母を使った「ルヴァン クッペ」(443円)などの他、普段店頭で見かけないものまで全9種類のハード系のパンを紹介。製法のこだわりやパンへの思い入れなど、時折笑いも交えながらトークが弾んだ。
以前は家でパン作りをしていたという亀有在住の井坂佐知さんは「ここのフランスパンは、時間をかけてでも買いに行きたくなる。オーナーシェフに聞いてみたいことがあったので、このような時間がもらえてよかった」と話す。井上さんは「今後は1年間のサイクルでテーマを変えながら語りの場を開きたい。子どもパン教室も企画できれば」と意欲を見せる。
次回は3月18日。同内容で展開する。開講時間は10時と14時開始の2部制。定員は各回先着20人。申し込みは同店まで。